2か月合格した人間の本番での解答と思考回路を公開(後編)
宅建合格者のマエダユウタです。
前回の公開からだいぶ時間がたってしまいましたが、後半25問について、正答と僕の回答、及び僕がどんな思考でその選択に至ったかという部分を公開していきます。
今年、頑張っていたのに落ちてしまったという方、翌年度以降チャレンジする方、ご参考にしてください。
前編(問1~25)はこちら
2か月合格した人間の本番での解答と思考回路を公開(前編) - 無勉から独学2か月で宅建に合格した軌跡
4.宅建業法
受験前に書いた戦略論でも書いた通り、得点源にすべき分野です。比重が高く、範囲が限定されている分野。過去問と似たような問題が出てくるため過去問の量をこなせば高得点が期待できるところです。実際、過去問で満点を出した年もあります。
ちなみに本番は13/20でした。
大事故です。
民法でアドバンテージを出していた結果残っていました、、、
「正しいもの」or「誤ったもの」をすべて選ばせるパターンなど、範囲が狭い分、選択肢1つ1つの正誤を判定できるよう、理解の深度が求められています。
問26 正解:① 僕の回答:① (正解)
毎年なんらかの形で出てくる報酬に関する問題。
条件分岐(暗記)+計算が必要な分野であり、苦手意識を持っている人も多い分野かもしれませんが、理解していればそれほど難しい分野ではありません。
今回の①は正確な知識&計算が求めれる分野でしたが、考えること自体は簡単。
比較した結果正解だったので選びます。
問27 正解:① 僕の回答:① (正解)
宅建業者が売主、買主は業者じゃない設定での瑕疵担保責任の「特約」の記述の中で正しい選択肢を選ぶ問題。「原則」よりも買主に通リな特約は有効、売主に有利な特約は無効、ごく基本的な考え方で、売主に有利な特約を設定しているイが無効なのは正解と分かります。アは買主に有利なので有効。ウは売主に有利なので無効。誤っています。
問28 正解:④ 僕の回答:① (不正解)
宅建業者の業務において、法に違反しないものがいくつあるか選ぶ問題。
④(なし)が正解ということで選択肢は全部違反するみたいでした。
僕が①(1つ)「違反しない」と考えたのはア。
5年、ないしは10年保存する義務があるのは理解していましたが文中の「閉鎖」の意味を正しく理解できていなかったので「保存の義務期間を終えたのち」と解釈し、玉砕。
ま、突貫工事の穴を突かれたってことでしゃあなし。
問29 正解:④ 僕の回答:④ (正解)
行政処分に関する問題。「何をしたらアウトなのか」「アウトな場合の処分の種類は?」「その処分を行えるのは誰?」など理解が求められます。
②は「誰が?」の部分が違います。③は言ってることが分かりません。①が確実に間違っていると断定できませんでしたが、マンション管理業、という部分に違和感を感じたのと、④が言っていることは正確に記憶していたわけではありませんが、内容と罰則の程度に違和感がなかったのでこちらを選択。
難題だったようですが、感覚勝ちw
問30 正解:① 僕の回答:①(正解)
宅建業法全般に関する記述のうち、誤っているものを1つ選ぶ問題。③、④は問題なく正しいことが書いてあると消せましたが、②は実は迷いました。が、①の登録の移転の申請の条件を満たしていないんじゃないか?という認識が強かったのでこちらを選択。正解でした。
問31 正解:④ 僕の回答:④(正解)
8つの制限に関する問題。3つの選択肢の正誤を判定しないと特定できません。ただ、過去問を繰り返していれば正しいことを言っているのは一つもないことがわかるはず。
安全に得点しました。
あえて言えば「賠償の上限の率」を記憶する必要があったくらいでしょうか?
問32 正解:① 僕の回答:①(正解)
営業保証金に関する問題。①は金銭のみをもって供託しているので、「保管替え」が出来るケース。取り戻しを行う必要がないので間違っています。瞬殺。
②の「供託所の写しを」という部分は正確に理解していませんでしたが得点するにおいては問題なし。
問33 正解:② 僕の回答:④(不正解)
35条規定(重要事項説明)に関する問題。明らかに誤ったことを言っている①と③は消去したものの、僕が選んだ④は37条書面にて説明されるべき事項。
両者の厳密な理解ができていなかった部分を突かれて、綺麗に失点させられました。
問34 正解:③ 僕の回答:③(正解)
業務規制に関する問題。最低限の知識があれば何が違反して何が違反しないかの判断はそれほど難しくないはず。
③の「分割受領」は合法的な行為です。終わり。
④の信用の供与ってなんだっけ???w
ちなみにバリバリ違法行為の②でしたが、博多駅で電話じゃなくて直接のアンケートでやられたことがあります。今度絡まれたら
「僕宅建受かってますけど、それを踏まえた上でまだ続けますか?」
って言ってあげようと思います^^
問35 正解:③ 僕の解答:③(正解)
宅建業者の「帳簿」に関する問題。明らかに問題のありそうな②と④は消去。①は確信をもって消去出来ませんでしたが「賃貸借」が引っかかって保留に。③が言ってることが正しいっぽいので、そのまま選びました。
問36 正解:④ 僕の回答:④(正解)
宅建業者の「免許」に関する問題。①、②、④は一問一答や過去問で頻出のパターンでした。③は初めて見るタイプでしたが④の記述が正しいことが理解できていれば深く考える必要はない。まぁあとは「取引」の方が「管理」より規制が厳しいんじゃねえの?てくらいですかね。
問37 正解:③ 僕の回答:③(正解)
取引士に関する問題。①、④は過去問頻出の典型的な誤答。即消し。②の登録の移転については僕の理解が曖昧な部分があったのですが、③の記述内容が綺麗に正しいことしか言っていないので、躊躇いもなくこちらを選んで終了。
問38 正解:② 僕の回答:②(正解)
37条書面に関する問題。違反しないものを選ぶので、正確に解答できなくても「一番OKっぽいもの」を選べばいいタイプ。①、③、④はダメっぽいのが分かったので、消去法で②を選択。これは35条の問題で失点した「35条、37条の違い」の理解を問う問題でもあったようですが、短期学習者は力技で切り抜けますw
問39 正解:② 僕の回答:③(不正解)
営業保証金に関する問題。正しい個数を選ぶ問題です。
これは宅建ではなく、試験の回答の仕方として判断を誤った問題。
というのもアは即消しですが、僕はイとウが正しい。エは自信がない、という判断に至りました。(実はイが違うのでこの時点でダメなんですが)
で、回答の仕方で判断を誤った、というのは、
僕は正しいものを「3つ」(つまり、イ、ウ、エが正しい)と回答しましたが、正解は「2つ」。
何が言いたいかというと、仮にイとウが正しい、エが正しくない、という判断をしたとして、考えは間違っていますが、合っている個数は正しいので点になるんです。
これが、「個数を選ぶ」問題の弱点。正誤を1個1個判断する必要がある反面、間違った判断をした奴が事故で得点できることがあります。
この点において、僕が選んだ「3つ」は自信がなかったものも含め、すべて合っていないと点になりませんが、「2つ」としておくと、自信がなかったものが間違っていた場合だけでなく、正解だと思っていたどちらか1つが間違っていて自信がなかったものが正解だった場合も、事故で点になります。
というわけで、確率論で言うと、「2つ」にした方が正解になる確率は高かったわけです。強気な判断を敢行した結果、失点。まぁ受かったからいいんだけど。
本番においては他の分野での自信の有無で攻めるか逃げるか考えればいいと思います。
問40 正解:③ 僕の回答:①(不正解)
事故。なんなら合格者でここで失点したのは僕くらいじゃないかというくらいの事故。
37条書面に関する典型的な基礎ひっかけ問題でしたが、選択肢を誤読し、爆死。
こんなわかりやすい選択肢を消して、他の誤答で頭を抱えていた時間が勿体ないです。
問41 正解:② 僕の回答:②(正解)
これもオーソドックスな、「重要事項の説明」に関する問題。選択肢がすべて「説明しなければならない」となっていて、誤ったものを選ぶので、「説明しなくていい」ことを書いている選択肢が正解です。
厳密な暗記で勝ち取るのが正攻法でしょうが、「一番重要じゃないっぽいのはどれか」を感覚で刺しても正解を選ぶことができます。
問42 正解:④ 僕の回答:③(不正解)
広告の問題。正しいものの個数を選ぶのですが、正解は④(全部)。僕はイの選択肢が正解という確信がえられず、③(3つ)を選んでしまいました。広告にあたって借地権の有無が論点になるかな、という判断があり、外しました。
冷静に考えれば、あるかw
これは解説の中でも「難問」とされているので滑り込み合格者としては無理に得点するところでもなかったようです。
問43 正解:① 僕の回答:③(不正解)
自分の回答と正解を照らし合わせて、まさか正しいと誤っているを取り違えたかと冷や汗ものでしたが、そこは正しく解いた上で酷い仕上りでしたw
アが正しい、イが間違っている、まではよかったのですが、ウにおいて、書面の「提示」と「引き渡し」という部分で間違え、エにおいては上限を超えて請求できる範囲に「指定流通機構への登録費」が含まれているという部分を見落として正解とみなしてしまいました。エはともかく、ウはそこそこのレベルの引っ掛けだったようで。ここも僕レベルでは失点してもしゃあなし。
問44 正解:④ 僕の回答:④(正解)
宅建業者の免許に関する問題。個人の場合、法人の場合、それぞれどんな分岐があるのかを覚えておけば、それほど難しい問題ではありません、
①、②は頻出パターンで消せばいいだけですが、③の「その届け出があった日」は正確に記憶してませんでしたが、まぁ常識的に考えて死んだ日から失効すんじゃねえの?ってんと、④の選択肢が問題なく正しいこと言ってたのでこちらを選択。得点しました。
問45 正解:② 僕の回答:④(不正解)
特定住宅瑕疵担保責任に関する問題。①と③は過去問のパターンから消せたのですが、②と④で迷う。②の55㎡と④の10年間、どちらも確証がなかったので適当に選びましたが外しました。勉強不足でした。
5.5問免除
業界従事者が何らかの講習を受けるとこの5問は免除される、という業界の闇を感じる問題。つまりここでの失点はそのまんま免除者へのディスアドバンテージになるところです。
出来ればここは満点で切り抜けたいところ。僕は満点でした。
問46 正解:③ 僕の回答:③(正解)
毎年出てくる独立行政法人住宅金融支援機構の問題。正確に理解するのは厄介ですが、出る範囲は限られているので得点につなげやすい分野。
③の「どの金融機関も一律の税率」は典型的な誤答。
瞬殺。
②が正しいかどうかを正確に記憶していませんでしたが、そんなものを見る必要もありませんでした。
問47 正解:④ 僕の回答:④(正解)
これも毎年出てくる景品表示法の問題。ちゃんと覚えてもそれほど負担の大きな分野ではありませんが、どれがセーフでどれがアウトかなんて、軽く範囲をなぞっておけば感覚でわかるんじゃないでしょうか?
①、③は問題外としても②がちょっとセーフっぽく思えましたが、④が明らかにセーフなので得点できました。
問48 正解:② 僕の回答:②(正解)
今回の受験における最大の事故
過去問に掲載されていない「統計問題」って、試験当日出てくる統計をみて、それを読めるかどうかという問題だと思っていたのですが(過去問集に載ってない。)
統計覚えておいて、4択から解答するものだったんですね・・・・
ちゃんと調べていなかった僕が全面的に悪いのですが、「そんなんムリゲーだろ」という判断からそうじゃないと決めつけていました。
実はちゃんと学習すればそれほど難しい出題ではないみたいですね。
結論としては必然的に当て勘になったわけですが、僕を1/4程度の確率で失点させられるわけがない。
良い子は真似せずに正しく学習しましょうw
問49 正解:④ 僕の回答:④ (正解)
地形に関する問題。よく出る過去問の焼き直しですが、小学校の社会科レベルの常識的な判断でも正解できる問題。
以上。
問50 正解:① 僕の回答:① (正解)
建物に関する知識。これも頻出の木材の強度の問題。即答でおしまい。
いかがでしたでしょうか?
おそらくですが、前編にも増して「難関試験の上位15%に2か月であっさり滑り込んだ」割にはこれほどまでに厳密な理解に欠けているのかという感覚に、ちゃんと勉強していた人ほど感じられるかと思いますw
でも、逆に言えばこれが、最短で最小限の努力で成果を出すコツだったりもするわけです。
これについては別の記事に纏めます。