無勉から独学2か月で宅建に合格した軌跡

業界の人間でもない僕が宅建に無勉から2か月で合格した軌跡を綴りました。今後の宅建受験者に向けてお役立ち情報も発信していきます。

2か月合格した人間の本番での解答と思考回路を公開(前編)

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宅建合格者のマエダユウタです。このたび、正式に宅建試験に合格しました。

 

今後の宅建受験者(再挑戦、新規含む)に役に立てる情報を配信、といったところで、
どういった価値を出せるのだろうということを考えた結果、

2か月の独学で36点取った人間が、どのような思考回路で本番に臨み、どこを正解しどこを間違えたか、
ということを赤裸々に公開します。

 

2017年度試験の受験者にはかなり参考になるのではないかと思います。

 

また、今後過去問を解く人も、試験当日この水準でこのくらいの記憶、思考が出来れば比較的安全圏、というバロメータにご活用ください。

 

※文量の関係で問題文、選択肢は省略しています。

また、専門的な解説ではなく、あくまで最短でボーダーに滑り込んだ人間の思考回路なので、ちゃんとしたの解説は別途読んでくださいね。

 

なお、当時の思考を再現するため、あえて解説の類は一切見てませんので見当違いなこと言っててもご愛敬でw

 

下記、鬱陶しい広告もなく綺麗に纏めてくださっている印象です。

平成29年(2017年)宅建試験【問題】【解答】【解説】合格基準点 | 宅建超高速勉強術 公式ブログ

 

 

 

 

1.権利関係

問1 正解:③ 僕の回答:③(正解)

「代理」に関する問題。消去法で解きました。②はテキストにも出ている基本問題。①は書き方が少し難しそうですが、代理人の権限の範囲として妥当だと考えることが出来ます。④はテキストでやったかはうろ覚えですが、法学部卒の感覚として正解を言っていることが分かりました。

③は言ってることがよくわかりませんでした。

 

問2 正解:④ 僕の回答:④(正解)

所有権の移転または取得。様々なパターンが出てきて苦手な人も多そうな問題。最初、①と④が残りました。②は「善意無過失」などと保護してもらえそうなことが書いてありますが、これが妥当だとするとこの国は崩壊しますw③についても文章そのものが矛盾しています。この特約を無効とする法はありません。

①は少し迷いましたが、Bの所有権取得が「時効の完成時」という表記が引っかかり、消去。時効は長年形成されてきた外観を守ることが趣旨なので、確証はないですが避けました。④についてはごくごく標準的な脅迫と取り消しの権利関係を問う問題。深読みしなければ正解できたのではないかと思います。

 

問3 正解:③ 僕の回答:③(正解)

共有物にまつわる問題。はっきり言うとサービス問題です。判決文と矛盾することを書いてある文章を選ぶだけですので、この問題を解けない方は足りないのは知識や勉強時間ではなく、人としての何かです。

 

問4 正解:② 僕の回答:②(正解)

「正しい物」ではなく「民法に規定されているもの」を選ぶ、少し難しい問題。

判例で正しいことを言っていても民法に規定されていなければ正解じゃありません。

①は言っていることが意味が分かりませんし、そもそも「合意が書面でされたとき」なんて民法に記載あるか?って話。消し。

②は正しいことを言っているのですが、「民法に載ってる?」という点で確証を持てず、一度保留。

③は明らかにおかしいですね。それなら「登記で争う」なんて状況が生じません。

④はちょっと微妙。言ってることは一見正しく感じました。

②と④で迷いましたが、「どちらが条文で規定されていそうか」という観点から②を選択。感覚勝ちですねw

 

問5 正解:④ 僕の回答:④(正解)

土地や建物の売買に関する試験を受けたかと思ったら車が出てきた・・・

ちょっと面食らった方もいるかと思いますが、動産の売買と考えればよいだけです。

①言っている意味が分からないです。媒介が入ろうと売買は売買なので、同時履行の抗弁権が主張できます。

②媒介者が瑕疵担保責任を追及されることはありません。

③解約手付に関する基本問題。「いつでも」がアウトですね。Cが履行に着手していたらダメです。

「他人物売買」に関する問題。売買契約自体は有効に成立します。

一見びっくりするかもしれませんが、仮に知らなかったとしても

宅建業者の「自ら売主制限」の中で他人物売買に厳しい制限がついていた

ということから逆に考えると、通常の取引では他人物売買がより広く認められている

ということが類推できます。

まぁ、そこまで考えが及ばなくても①~③の消去法でも正解にたどり着けます。

 

問6  正解:③ 僕の回答:②(不正解)

2択を外しました。①は絵を描けば即消しできますし、④も限定承認の性質を理解していれば外せます。②と③で迷ったのですが、②の「Bの子Eが代襲相続人として」自体ではなく「配偶者Dと子Eがいる場合であっても」という前置きを考えると「Eのみが」という趣旨で記載されているので、間違い、と考えるべきだったのでしょうかね。③はわからなかったので、②を消去しなければ得点できませんでした。

 

問7 正解:③ 僕の回答:③(正解)

請負契約に関する問題。請負人がどんな責任を持つか、ということを考えます。③に書いてあることが注文者の保護という観点から不適切、と考えれば知識を正確に覚えていなくても正解できます。

 

問8 正解:② 僕の回答:②(正解)

連帯債務に関する問題。それぞれの債務者の関係や「持ち分」の扱いを正確に理解する必要があります。①、③なんかは基礎知識で消せます。実は④が正解でない根拠は今もわからないのですが、②が言っていることが明らかに正解だったのでそちらをマークして終了。

 

問9 正解:③ 僕の回答:②(不正解)

権利関係の失点がどちらも相続とは・・・w「相続放棄」と「相続欠格」の場合代襲相続が認められるか、という知識を問う問題ですね。

相続欠格を代襲相続可能、という点について完全に誤認していたため、失点。

基礎知識不足でした。

 

問10 正解:① 僕の回答:①(正解)

ぶっちゃけ吟味せずに選択。「満期となった最後の2年分についてのみ担保」されるのは抵当権の方だったよな、というところで。それ以上の期間について利息を担保することは、下位の抵当権者の利益を害することになります。他の選択肢はぱっと見正しかったのですが、やはり正しかったようです。

 

問11 正解:② 僕の回答:②(正解)

重要な借地借家法の問題。何を言っているかわからない①、明らかに不適当っぽい③はさておき、④の間違い部分を正確には指摘できないのですが、②で居住用建物を所有する場合は借地借家法、資材置き場として使う場合は民法が適用される、というド基礎を押さえておけば、②が正しいことを言っていることが分かります。

 

問12 正解:④ 僕の回答:④(正解)

転貸も含んだ賃貸借に関する問題。細かく覚えなければならないこともあるものの、ベースは立場が弱い、借主の保護を考えればよいかなと。①と③は典型問題なのであっさり消去した後、②と④で迷ったのですが、②の特約は借主に不利だよな・・・と思い消去。正解でした。

 

問13   正解:② 僕の回答:②(正解)

実はうろ覚えだった区分所有法。①と④は正しいこと書いてあるよな、と考えた後、②に書いてあることは規約で変えれそうなレベルの気がしたので選択。

 

問14 正規:③ 僕の回答:③(正解)

不動産登記に関わる問題。ぶっちゃけ正確に記憶していたわけではないのですが一番登記してなくても違和感がない物を選んだら正解でした。

 

 

以上、12/14という、おそらく今年度ではかなり高水準な得点をした自負がありますが、ご覧の通り点数ほど正確に暗記をしていません。

権利関係の分野は「暗記よりも理解」とよく書いてありますが、確かに、ある程度原理原則を理解していると「これっぽい」で選んだものが正解となる確率は高い気がします。

 

 

2.法令上の制限

苦手分野、法令上の制限。

 

問15  正解:④ 僕の回答:④(正解)

農地法の問題。3条、4条、5条それぞれの「所有者、土地の目的」と時折出てくる農業委員会の役割をパターン化しておけば解けるケースが多いです。抵当権は許可の対象外というちょっとしたひっかけ問題(趣旨を理解していればそう難しくもないですが)も出ました。②の明確な間違いが指摘できませんでしたが「農林水産大臣」というところが引っかかり保留。④に書いてあることは何も違和感がなかったので選んだら正解でした。

 

問16 正解:① 僕の回答:③(不正解)

都市計画法の問題。特筆すべきはア~エまで4つの中で、「正しい2つ」を選ぶ問題だということ。複数の正誤判定をする必要がありますが、全ての組み合わせ6パターンのうち4パターンしか選択肢に出せないため、場合によっては絞り込みができます。

まず、エの「施工者の許可」という部分を消去。伴い②、④が正解から消えました。

この時点で、ウの記述は読んですらいません。アとイの記述は正誤判定できなかったため、アの「一定の場合を除き」に違和感を感じてイを選択しましたが、空振り。暗記不足だったので仕方ない。

 

問17 正解:② 僕の回答:②(正解)

「区画形質の変更」に伴う問題。「どの区域か」「目的が何か」「面積は?」という観点から記憶しておく必要があります。③は公共物なので即消し。①と④の正確な指摘は出来ませんが「農地を守る、という農地法の趣旨は市街化区域のみが例外になる」ことを理解していれば②が正しそうな雰囲気を感じられるかと・・・

 

問18 正解:④ 僕の回答:②(不正解)

問題を見直して気付きましたが、完全なる凡ミス。(正しいものを選ぶと思ってた)

④を即消しし①~③という全て正解の中から「正解はどれだ」と選んでいました。ギャグです。

ホテル→共同住宅の用途変更が軽微でないことが分かれば正解できるサービス問題でした・・・w

 

問19  正解:① 僕の回答:①(正解)

③と④は逆のことを言っているので、即消し。②は自信を持って違うと言えたわけではなんですが、たぶん違うだろう、という判断から①を選択。まぁよしとします。

 

問20 正解:④ 僕の回答:②(不正解)

実はこの問題は速報が②か④で割れた問題です。最終的には④に集約されたようですが、②を選んだのはそこまで悪手ではなかったってことかな?

①と③は明らかに宅地造成等規制法の趣旨に沿っているかな、ということで消去し②と④で選択。②の「その工事が宅地造成に関する工事であるか否かにかかわらず」の部分に違和感を感じこちらを選びましたが、正しいことを言っていたようです。④の何が間違っているのかはよくわかりませんでした。

 

問21  正解:④ 僕の回答:④(正解)

範囲が狭く、比較的点が取りやすい印象のある土地区画整理法ですが、ぶっちゃけ少し迷いました。②、③が正しいことを言っているのは判断が付きましたが、①については保留。ただ、④で言っていることは借地権者を害するよな、と考えてこちらを選択。順当に取れました。

 

問22  正解:① 僕の回答:①(正解)

幅広いジャンルから記述の正誤判定を求められる突貫工事組からすると一番嫌な問題w

③は「景観法」がひっかかりますが、「工事着手後30日」は典型的なひっかけなので間違いの確立が高いかなと判断。④は言ってることがよくわからないけれどもなんか違うっぽい。②は暗記不足により絶対違うとは言い切れなかったものの、①で言ってることが正しそうだったのでこちらを選択。正解でした。

 

3.税、その他(5問免除以外)

 

問23 正解:① 僕の回答:④(不正解)

どれも言ってる意味が分からなかったので、正解できなくても仕方がなかった。

あえて言えば、③を「譲渡所得」と呼ぶのには違和感がありましたが、あとは1/3を外しただけです。以上。

 

問24 正解:③ 僕の回答:②(不正解)

同上。

①だけは誤っているのが分かりましたが、あとは1/3を外しただけ。

 

問25  正解:③ 僕の回答:③(正解)

過去問時から比較的正解しやすかった地価公示法の問題。②、④は過去問でもよく出るパターンで即消し。①は「官報で公示」が引っかかったので違和感のない③を選択。

正解でした。

 

以上、問1~問25でした。

いかがでしたでしょうか?

 

不合格者の中にも「俺はもっと正確に暗記していたぞ!」という方もいらっしゃるかもしれません。

 

まぁしかし試験は残念ながら結果が全て。曖昧な理解だろうが当て勘だろうが、

点を取った人間の勝ち

です。

 

何故この程度の暗記、理解しかしていない人間が合格し、ご自身が落ちたのか。

勿論「運」の要素もなくはないんですが、そこに集約しちゃうと運ゲーを繰り返すことになりますよ。